2021年6月27日日曜日

法華経の行者は久遠長寿の如来也。修行の枝をきられまげられん事疑なかるべし。

 金吾殿御返事 此経難持事。抑も弁阿闍梨が申し候は、

貴辺のかたらせ(語) 給ふ様に持らん者は、現世安穏

後生善処と承りてすでに去年より 今日まで、かたの如

く信心をい たし申候処に、さにては無して 大難雨の如

く来り候と云云。真にてや候らん、又弁公がいつはり 

にて候やらん。いかさまよきついでに不審をはらし奉

らん。法華 経 の文に「難信難解」と説き給ふは是也。

此経をききうくる人は多し、 まことに聞受る如くに大

難来れども憶持不忘の人は希なる也。 受るはやすく持

はかたし、 さる間成仏は持にあり。此経を持ん人 は難

に値べしと心得て持つ也。「則為疾得無上仏道」は疑

なし。 三世の諸仏の大事たる南無妙法蓮華経を念ずるを

、持とは 云也。経に云「護持仏所属」といへり。天台大師

の云 「信力の故に受け、念力の故に持つ」云云。又云「此経

は持ち難し、 若し暫くも持つ者は我即ち歓喜す、諸 仏も亦然

なり」云云。 火にたきぎ(薪)を加る時はさかん也。大風吹

ば求羅は倍増する 也。松は万年のよはひを持つ故に枝をまげ

らる。 法華経の行者は火と求羅 との如し、薪と風とは大難の

如し。 法華経の行者は久遠長寿の如来也。修行の枝をきられ

 げられん事疑なかるべし。此より後は此経難持の四字を暫

時も わすれず案じ給べし。〇恐恐。

日蓮


Blender作品置き場      2020年8月10日更新

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